目次

  • ふたたび「わるたべ」/悪党飯/闇カツ/よぼよぼ梅旅/台所の妖怪/セリ科がいい/苦い薬/またまた炊飯器/胃腸の敵/菓子争奪戦/「ただいま食事中。」/金針菜、こわい/すすれない/走馬灯パーティー飯/おいしい呪い/冬と羊/旨み爆弾/やんなった/パフェが一番エロい。/フリーダム・オブ・味噌汁/春の昼飯/移動飯/他人の和えたもの/歯がでる/告白します/またいつか、ジム飯/異世界への黒い扉/肝試し料理/日常と非日常/鼻で食う/愛のこじらせ/プールサイドのハンバーガー/あとかた姫/赤い纏/しつこくつきまとうもの

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千早茜「しつこく わるい食べもの」第1話

ふたたび「わるたべ」

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書誌情報

定価
1540円(税込)
ISBN
978-4-8342-5343-6
発行形態
書籍、電子書籍
判型
四六判変型
ページ数
192ページ

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この作品の連載メディア

HB

小説・エッセイ中心の読みものウェブメディア

2017年に誕生した文芸図書編集部の読みものウェブメディアです。村山由佳、金原ひとみ、千早茜、真藤順丈、佐藤友哉、渡辺優、地曳いく子、宇野常寛、賽助、斧屋、ナカムラクニオなど、個性豊かな作家による小説やエッセイの連載、オーサートークなど、毎日をより楽しく過ごすためのさまざまなコンテンツをお届けしています。

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岡田育×千早茜『しつこく わるい食べもの』刊行記念対談

千早茜さんの食エッセイ第2弾『しつこく わるい食べもの』刊行を記念して、ニューヨークと日本で活躍する文筆家・岡田育さんとの初対談が実現しました。全5回にわたってお届けします。(文芸サイト『HB』で連載されたものです)

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著者情報

千早 茜

1979 年北海道生まれ。小学生時代の大半をアフリカで過ごす。立命館大学文 学部卒業。2008 年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。同作で泉鏡花文学賞受賞。2013 年『あとかた』で島清恋愛文学賞受賞、直木賞候補。2014 年『男ともだち』が直木賞と吉川英治文学新人賞候補。 2021年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞受賞。著書に『西洋菓子店プティ・フール』『犬も食わない』(共著・尾崎世界観)『透明な夜の香り』など。

著者情報

書評

「自由であることへの希求」

書評家・吉田伸子

 あぁ、そうか、千早さんの核にあるのは、「自由」なのだ。前作『わるたべ』の続編である本書を読んで、そのことを思う。
 何者からも、何事からも、自由たらんとすること。だからこそ、彼女は、その自由を脅かされそうになったり、もぎ取られそうになったり、自分の求める自由とは違う自由を押し付けられそうになったりすることに、鋭敏であるのだ、と。
 そのことが端的にあらわれるのが、たべものに関する場合なのだ。たとえば「おいしい呪い」の章。ここで描かれているのは、味の評価について、「おいしいでしょう」と押しつけられることへの嫌悪、である。味、は自らが評価する自由を担保しておきたい、というごく真っ当な希求でもある。千早さんは、書く。「できるなら『おいしい』以外の言葉で食べものを人に勧めたい」と。そこには、自らが自由を欲するのと同時に、何かを押し付けることで、他者の自由を奪いたくない、他者の自由を尊重したい、という千早さんの姿勢、がある。
 新型コロナという未知のウイルスが登場したことによって、変わってしまった日常。その日常に正直に対応するために、「歯がでる」以降の章には日付が入っているのだけど、そういう千早さんの“公平さ”も好もしいし、筆を置こうか迷っていた千早さんに「記録になりますから」と説得した、編集のT嬢もナイス! 
 食に関するエッセイでありつつ、本書は実は、千早茜という作家の精神のエッセイ、なのである。